ウォルマートがファッションから撤退する?
~なんと物流センター2つを閉鎖
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ウォルマートがファッション関連の商品開発及び調達を閉鎖する予定があるとのリポートがありました。
理由は、食品とガソリンの値上がり、そして最近話題になったローンの焦げつきで同社の核顧客である低所得者層が相当痛手を受け為、買い控えを始めたからです。
衣料の用途は、3つのレベルに分かれます。
1つは実用衣料。日本で言うとユニクロです。
しかしこの衣料、実用的という意味で、例えば寒さや暑さには対応できるのですが、どのように着こなしてもおしゃれ感がないのです。
もしこのカテゴリーで1つ例外があるとすれば、今ヨーロッパでも成功しているMUJIです。
なぜならこのブランドは、ファッションでトレンドになっている”ミニマル”という観点で欧米の消費者がこれらの商品を捉えた為、売れたからです。
話をもとに戻しましょう。
では衣料を売る場合の2つ目はどのレベルかと言うと、
プチ贅沢衣料です。
このカテゴリーを日本で探してみると、
セシルマクビーはTPOでアピールしているし、
ライトオンはデニム中心の商品ラインだし、
コムサは量販店になりつつあるし、
ベツィージョンソンはちと飛びすぎている感じで、
結論として日本でまだ空白のマーケットなのです。
つまりこれから少子化で狙うのはここしかありません。
モデリングする成功企業は私が3月号「ファッション情報」の海外情報でコメントしましたアバクロです。
アバクロは、ライフスタイルを売り、しかもリピートを起こしている成功ビジネスモデルと言えます。
最後に3つ目のレベル。
これは非日常衣料です。
ルイビィトン、マークジェイコブス、グッチ、ボッテガベネタなどです。言ってみればラグジユアリーブランドショップです。
この部分は日本ではブランドの専門店やデパートの領域です。
このように見てみるとウォルマートはプチ贅沢のマーケットを狙ったことをご理解いただけると思います。
でも結果はうまくいかなかった。
ただ30兆円の売上げを上げる企業ですから、このままでは終わりません。
日常衣料をワンランクレベルアップするために、 15歳のスター Miley Cyrusが出演するディズニーのテレビシリーズ”“Hannah Montana.”とライセンス提携し、6歳から14歳をターゲットに衣料から食品に至るまで150アイテムを750店舗で扱うと発表しています。
ウォルマートのファッションカテゴリーでの苦戦は何を意味してるのでしょうか?
それは価格訴求をして消費者の価値を勝ち取った企業は、そのイメージが強すぎるばかりに、価格以外の価値をアピールしにくいということなのです。
そしてこれから少子化が進み、人口が減っていく中で企業が生き残っていくためには、あなたが今、価格で価値をアピールするのか?価格以外で価値をアピールするのか?決断する必要があります。
私は、価格で価値をアピールしても、価格以外で価値をアピールしても、成功することが出来るし、成功する方法もお話できます。
この決断でもっとも重要なこととは、
あなたが本当にどうしたいのか?決めることなのです。
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